2012年4月26日木曜日

Clipping News:フロンティアコーポ・メディック:So-netブログ


****************************************
1.エイズ感染者3400万人以上 国連の2010年末推計
2.シンガポールの医療大手が日本進出 医療ツーリズム開拓
3.18人死亡の大腸菌O104、多くの抗生物質に耐性
4.米国に欧州流行の大腸菌か ドイツから帰国の3人
5.欧州のO104、毒性高い新種か WHO、感染拡大で
6.社会保障改革案:高額療養費制度の見直し盛る
7.うつ病診断が簡単に 鶴岡のHMTが検査法開発
8.ウイルス:慢性疲労症候群の論文に誤り
9.蚊を「煙に巻く」におい分子を発見、マラリア予防に期待大
10.島津製作所、ステント手術用画像表示ソフト発売、リアルタイムで支援
11.コヴィディエン、腹壁ヘルニア手術用メッシュ、癒着防止にコラーゲン
12.最新DI:【新薬】トラマドール塩酸塩・アセトアミノフェン
13.栄研化学、前処理なしで喀痰から結核菌を検出するキット
14.国内のPPI3剤、骨折リスクの増加について追記
15.重症喘息 Vol.2 明らかになってきた喘息重症化の機序
16.妊娠初期の第2世代抗てんかん薬曝露は出生異常を増やさない
17.初心者によるAirtraqとMacintosh咽頭鏡での比較
18.2008年英国NICEの勧告による、歯科治療での抗菌薬予防的投与中止の影響
19.初発心筋梗塞後のアスピリン+PPI、非PPI併用と比べ心血管イベントリスク1.46倍
20.重症下肢虚血へのNV1FGF、大切断術までの期間と死亡率改善せず
21.J&J's Prostate Cancer Drug Extends Life While Spurring $5 Billion Market
22.Popular Blood Pressure Meds Not Linked to Cancer, FDA Says
23.Deadly E. Coli Strain in Europe Should Serve as Warning, Experts Say
24.More Stroke Patients Get Clot-Busting Drug But Barriers Remain
25.Low-Carb, High-Fat Diets May Not Pose Risk to Arteries
26.Obesity Greater Risk for Fatty Liver Than Alcohol, Study Finds
27.中央社会保険医療協議会 総会(第191回)
28.プレスリリース
1) EHEC outbreak: Increase in cases in Germany
2) FDA: Breast thermography not a substitute for mammography
3) FDA: Treatment with angiotensin receptor blockers for high blood pressure does not increase risk of cancer
4) Autism blurs distinctions between brain regions
5) Statement of Anthony S. Fauci, M.D., and Jack Whitescarver, Ph.D., National Institutes of Health, on the 30th anniversary of the first reported cases of AIDS
****************************************

1.エイズ感染者3400万人以上 国連の2010年末推計
日本経済新聞社2011年6月3日

国連合同エイズ計画(UNAIDS)は3日、世界のエイズ感染者総数が昨年末時点で推計3400万人以上だったと発表した。
 新規感染率は年々減っているが、過去10年間で感染者が700万人増加。昨年は約10年ぶりにエイズ対策基金への先進国などによる拠出が減少した。国連は対策強化を加盟国に求めるため、ニューヨークで8日からハイレベル会合を開く。
 UNAIDSは2015年までに、少なくとも年間220億ドル(約1兆7800億円)の拠出を要請。中低所得国への治療薬普及により、20年までに1200万人の新たな感染を防ぎたいとしている。

2.シンガポールの医療大手が日本進出 医療ツーリズム開拓
日本経済新聞社2011年6月3日

シンガポールの大手医療機関、ラッフルズ・メディカル・グループ(RMG)が日本に進出する。大阪市内に英語の話せる医師やスタッフが常駐するクリニックを開設する方向で阪神電気鉄道と交渉している。外国から観光を兼ねて高水準の検診などを受けに来る医療ツーリズムの需要を開拓する。国内に滞在する外国人の受診も見込む。
 RMGはシンガポールのほか、香港や上海市でも外国人に対応できるクリニックを展開している。アジアの富裕層の間では高度な医療サービスを求めて海外を訪れる人が増えており、日本でも原子力発電所の事故が収束すれば、医療ツーリズム市場が拡大するとみている。
 日本でクリニックを開設する場所は、阪神電鉄の系列会社、阪急阪神ビルマネジメントが管理する「ラグザ大阪」(大阪市福島区)が有力。ラグザ大阪に隣接する「ホテル阪神」での宿泊とあわせて商品化し、外国人の観光客などを呼び込む。
 クリニックには外国人医師や外国語の話せる日本人医師を常駐させる。入院施設はないが、循環器科や内科、消化器科などの診療科目をそろえる方針。最新の医療機器を取り入れ、良質な検査や先端医療を提供できるようにする。
 海外の医療機関の日本への進出は、2007年に米国の「ジョンズ・ホプキンス・メディスン」が日本の医療機関と提携した程度。日本に長期滞在する外国人の間では、外国人向け医療機関の少なさが問題になっている。
 RMGは1976年の設立。2010年度の売上高は2億3912万シンガポールドル(約160億円)で、税引き後利益は4548万シンガポールドル(約30億円)だった。

3.18人死亡の大腸菌O104、多くの抗生物質に耐性
朝日新聞社2011年6月3日

ドイツで18人が死亡するなど被害が広がっている新種の腸管出血性大腸菌O104は、幅広い抗生物質が効きにくい多剤耐性の遺伝子も持っていることがわかった。北京ゲノム研究所(BGI)が2日、解析結果を発表した。今回の菌は強毒性に加え、薬剤が効きにくいことで、治療が難しくなっている。
 ドイツ北部の患者の多くが入院しているハンブルク・エッペンドルフ大学病院の依頼で、BGIが菌の遺伝子を調べたところ、ストレプトマイシン系やペニシリン系など多くの抗生物質に耐性を示す遺伝子を持っていた。実際の治療でも、抗生物質による治療が難しいことがわかっている。
 多剤耐性の遺伝子は、別の型の大腸菌からこの菌に乗り移った可能性があり、BGIはこの菌が発生した理由などを調べる。

4.米国に欧州流行の大腸菌か ドイツから帰国の3人
共同通信社2011年6月3日

 米CNNによると、米疾病対策センター(CDC)の当局者は2日、最近ドイツから米国に帰国した3人が、欧州で感染が広がっている腸管出血性大腸菌「O104」に感染した可能性があることを明らかにした。
 3人は溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症して入院。CDCが検体を調べて病原体を特定する予定だという。
 人から人へのO104感染が起きることはまれなため、CDCは米国内で大きな被害が起きる可能性は小さいとみている。
 O104は、2日時点でドイツを中心に死者18人、感染患者1500人以上が出るなど欧州で広がっている。

5.欧州のO104、毒性高い新種か WHO、感染拡大で
共同通信社2011年6月3日

 ドイツを中心に欧州で感染が広がっている腸管出血性大腸菌「O104」について、世界保健機関(WHO)当局者は2日、この大腸菌がこれまで見つかっていない新種である可能性が高いと明らかにした。
 ロイター通信は専門家の解析の結果、この菌は感染性も毒性も高いと報じている。AP通信によると、2日時点でドイツを中心に死者は18人。世界的にも最大規模の感染となる恐れがあり、WHOと欧州連合(EU)は共同で感染源特定や治療態勢確立などを急ぐ。

6.社会保障改革案:高額療養費制度の見直し盛る
毎日新聞社2011年6月3日

 高額医療の経済負担に苦しむ患者に対して、医療費の自己負担を軽減する国の高額療養費制度の見直しが、政府の社会保障改革案に盛り込まれた。昨年12月の厚生労働省社会保障審議会医療保険部会で財源不足を理由に導入が見送られていただけに、見直しを求めてきた患者らが前進と受け止める一方、財源として外来の一般患者の負担を増やす方法には異論もある。改革案の実現への見通しも不透明で、患者らは「安心して治療を受けられる制度」の一刻も早い実現を強く求めている。
 「妻の訴えが少し国に届いたのではないか」。高額療養費の見直し案を受け、北海道伊達市の金子健二さん(47)はこう喜んだ。高額な抗がん剤治療の経済負担に苦しんできた妻の明美さん(当時41歳)。大腸がんで昨年1月に亡くなる直前まで負担軽減を国などに訴え続けた。「政府も高額化する医療費を誰がどのように負担するか決めることは難しいのだろうが、早くがん患者が安心して治療を続けられる制度になってほしい」と話す。
 高額療養費制度は、上限額を超えた各月の患者の自己負担分について、健康保険組合などが払い戻す制度。総所得が約600万円を超える世帯と住民税非課税の世帯を除く70歳未満の一般所得者の場合、上限額は月8万円超。過去1年間に3回以上支給されると、4回目から月4万4400円になる。
 改革案によると、がん患者ら長期にわたり高額な治療が必要な患者には、自己負担の年間上限額の設定など、一般所得者の低所得層には各月の上限額の引き下げによる負担軽減の検討を求めた。また、外来患者の窓口負担(原則3割)に加え、一律100円程度を上乗せする定額負担を財源として見込んでいる。
 これに対し、悪性リンパ腫の患者会「グループ・ネクサス」の天野慎介理事長は「負担軽減への取り組みを打ち出したことは一歩前進と言える」と評価するが、「長期間にわたって経済負担を強いられている患者をきちんと救える仕組みになるかが今後の課題」と指摘する。一方、血液疾患の患者会「フェニックスクラブ」事務局の野村英昭さんは「高額医療を受ける患者の負担軽減のため、一般患者の負担を増やせば、患者間で対立感情が高まる恐れがある。海外に比べて少ない医療費を国はもっと増やし、財源として活用すべきだ」と訴える。

7.うつ病診断が簡単に 鶴岡のHMTが検査法開発
共同通信社2011年6月3日

メタボローム(代謝物質)解析を事業にする慶応大発のベンチャー企業「ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ」(HMT・鶴岡市、菅野隆二社長)は2日、うつ病患者の血液中にある物質の特徴から、簡便なうつ病診断検査方法を開発したと発表した。
 うつ病患者34人と健常者31人の血液を、HMTが誇るメタボローム解析装置で分析した結果、うつ病患者血中のエタノールアミンリン酸の濃度は健常者に比べ大幅に低く、うつ病診断の判定物質となることを発見した。研究によると、エタノールアミンリン酸の解析によって、うつ病患者34人のうち82%の病を正しく診断できた。一方健常者31人をうつ病ではないと判断できた確率は95%で、高い診断性能を示したという。心療内科・精神科の外苑メンタルクリニック(東京都港区、川村則行院長)との共同研究。
 他の研究グループも血液解析による診断方法の開発を進めているが、複数の判定物質を解析する必要があるという。これに対し、HMTの診断方法は単独物質の解析のため、簡便で短時間かつ安定的に判定できるのが特徴。早期発見や適正な治療が可能になり、国内で多いうつ病による自殺の未然防止にも大きな成果が期待されている。
 今回の開発事業は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のイノベーション推進事業の採択を受けており、HMTでは、一般検診や初期診断などで利用できる血液検査キットの開発を進め、今後1~2年での実用化を目指している。

8.ウイルス:慢性疲労症候群の論文に誤り
毎日新聞社2011年6月3日

 前立腺がんや慢性疲労症候群の患者からウイルス「XMRV」が高率で検出されたとの成果は誤りの可能性が高いとする解析を、米国立がん研究所などがまとめ、5月31日付の米科学誌サイエンス(電子版)に発表した。研究室で患者の試料に混入したのが原因とみている。06年に前立腺がん患者から検出されたとの論文が発表された。09年には、米国立がん研究所の別のチームが同誌に、米国の慢性疲労症候群の患者の67%が感染しているなどとする論文を発表した。

9.蚊を「煙に巻く」におい分子を発見、マラリア予防に期待大
AFPBB News2011年6月3日


罪悪感の症状

蚊を寄せ付けない「におい分子」を特定したと、米カリフォルニア大学リバーサイド校(University of California at Riverside)などの研究チームが1日、発表した。革新的で安価な防虫剤の開発につながる可能性があり、マラリア予防研究においては近年になく画期的な発見だ。
 現在、一般的な防虫剤として用いられる化学成分は「ディート(DEET)」だが、マラリアに苦しむ熱帯地方の貧困国にとっては高価な点や、何回も塗布する必要があること、蚊が耐性を持ち始めているなどの欠点があった。
 研究チームは、一般的に実験で使用されるミバエの研究をもとに、メスが病気を媒介する3種の蚊(ハマダラカ、ネッタイシマカ、ネッタイイエカ)を分析し、口の近くにあるアンテナ状の二酸化炭素(CO2)受容細胞をかく乱する「におい分子」を特定。次に、小屋の中にCO2とこの「におい分子」を噴霧する小規模な実験をケニアで行って、「におい分子」に蚊をはねつける効果があることを確認した。
 ハエの受容細胞は、CO2を感知すると脳に信号を送る。蚊はこの信号をもとにCO2の発生源めがけて飛翔し、食事(血)にありつく。この時、熱センサーと目も使っていると考えられる。
 今回の結果について米国立衛生研究所(National Institutes of Health)のマーク・ストップファー(Mark Stopfer)氏は、「蚊に対する有望な防御策が目の前に開けた」と述べながらも、「蚊は人間の汗や皮膚のにおいにも引き寄せられる。また、開発された化学物質の人体への安全性テストは一度も行われていない」と注意を促している。

10.島津製作所、ステント手術用画像表示ソフト発売、リアルタイムで支援
化学工業日報社2011年6月3日

島津製作所は5月31日、経皮的冠動脈形成術(PCIないしPTCA)で行われるステント手術時の視認性を向上させる心血管内治療支援ソフトウエア「ダイナミックステントビュー」を開発したと発表した。ステントを格納するバルーンのマーカーを基準にX線画像を強調表示させて位置確認を容易にするもので、X線動画と同時に強調画像をリアルタイム表示して血管狭窄治療を支援する。
PCI治療はX線血管撮影システムでステントを観察しながら行う。一方、用いられるステントは微細化が進んでいるほか、ガイドワイヤーによって位置決めされるステントは心拍によって動くため観察が難しかった。同ソフトはバルーン両端に着けられているマーカーを自動検出し、この周囲の画像をリアルタイムで再構成し、強調画像を得ている。
術後にバルーンが回収されると、ステント自体にはマーカーがなくなってしまう。このため、再手術時の位置決めが困難となるが、同ソフトでは視野全体の患部の確認を行いながら手技を行える。
島津製作所の据え置き型デジタル式循環器用X線透視診断装置(血管撮影システム・ブランシスト・サファイア)用のソフトで、販売開始は1日から。価格は750万円で、初年度150式の販売を見込んでいる。

11.コヴィディエン、腹壁ヘルニア手術用メッシュ、癒着防止にコラーゲン
化学工業日報社2011年6月3日

コヴィディエンジャパンは、腹壁ヘルニア手術に使うメッシュで、国内で初めてコラーゲンフィルム付きの半吸収性メッシュ「パリテックス コンポジット メッシュ」を1日に発売する。同社にとって腹壁ヘルニア用メッシュとして初の製品となる。
同製品は腹壁ヘルニア手術で腹膜欠損部位の補強に使う。ポリエステル繊維のメッシュの上に臓器癒着防止のために薄いコラーゲンフィルムが被覆してある。コラーゲンフィルム面を臓器側に、メッシュは腹壁側に向けて固定。コラーゲンフィルムは吸収され、最終的にはメッシュだけが残るため、体内の異物をより少なくできる。
腹壁ヘルニア用だけでなく、国内唯一となる傍ストーマヘルニア用、食道裂孔ヘルニア用メッシュも揃えた。
保険償還価格は394円。

12.最新DI:【新薬】トラマドール塩酸塩・アセトアミノフェン
トラムセット:非癌性疼痛に使える経口オピオイド配合剤
日経メディカル2011年6月3日

北村 正樹=慈恵医大病院薬剤部
 2011年4月22日、疼痛治療薬のトラマドール塩酸塩・アセトアミノフェン配合製剤(商品名トラムセット配合錠)が製造承認を取得した。適応は、「非オピオイド鎮痛薬で治療困難な非癌性慢性疼痛、抜歯後疼痛」である。用法・用量は、非癌性慢性疼痛では1回1錠、1日4回(投与間隔として4時間以上)、抜歯後疼痛では1回2錠。いずれの場合も、1回2錠、1日8錠を超えないこととし、空腹時の投与を避けることとされている。
 トラムセットは、1錠中にオピオイド鎮痛薬のトラマドール塩酸塩37.5mgと、解熱鎮痛薬アセトアミノフェン325mgを配合している。トラマドール塩酸塩(単剤での商品名:トラマール)は、μオピオイド受容体に対する作用及びモノアミン再取り込み阻害作用によって鎮痛効果を示す薬剤であり、癌性疼痛の緩和のために内服薬と注射製剤が使用されてきた。
 一方、アセトアミノフェン(単剤での商品名:カロナール)は、1950年代後半より安全性が高い解熱鎮痛薬として、医療用医薬品としてはもとより、一般薬の総合感冒薬などにも含有されている。非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)とは異なり、末梢でのシクロオキシゲナーゼ阻害作用は弱く、主に中枢神経系で鎮痛作用を示す薬剤である。
 非癌性慢性疼痛の治療では、WHO(世界保健機関)の提唱する「3段階除痛ラダ―」に準じた治療が行われているが、アセトアミノフェンはその第一段階、トラマドールは第二段階に位置づけられる薬剤である。そして近年の臨床研究で、アセトアミノフェンやNSAIDsには、消化器障害、腎機能障害リスク、冠動脈疾患の潜在的リスクなどがあることから、特に長期的な疼痛管理においては、トラマドールとアセトアミノフェンを併用することを推奨する報告もあった。
 また、抜歯後疼痛においては、骨切除などを伴う侵襲性の高い手術で、高度の疼痛が発現する場合がある。この抜歯後の高度の疼痛は、アセトアミノフェンやNSAIDs単独では十分に除痛できない症例が多かった。
 今回承認されたトラムセットは、こうした背景から、非癌性疼痛の管理に使用できる新たな選択肢として注目を集めており、患者のQOL向上に貢献できる薬剤として期待されている。国内における長期投与試験では、鎮痛効果が52週まで持続し、長期にわたる疼痛コントロールの維持が可能であることが確認されている。海外では、2001年に米国で承認されて以降、2010年8月現在、カナダ、中国、韓国など世界70カ国以上の国と地域で承認されている。
 使用に際しては、国内臨床試験で81.1%に何らかの副作用(臨床検査値異常を含む)が認められていることに十分な注意が必要である。主な副作用は、悪心(41.1%)、嘔吐(26.2%)、傾眠(25.9%)、便秘(21.2%)、浮動性めまい(18.9%)などであり、重大な副作用としては、ショック、アナフィラキシー様症状、痙攣、依存性、中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、喘息発作の誘発、肝機能障害、黄疸、顆粒球減少症が報告されている。

13.栄研化学、前処理なしで喀痰から結核菌を検出するキット
LAMP法により約1時間で検出可能
日経メディカル2011年6月2日

栄研化学は、喀痰検体から短時間で結核菌を検出するキット「Loopamp 結核菌群検出試薬キット」と、検査に必要な「Loopamp PURE DNA抽出キット」、「Loopamp 蛍光測定部付恒温装置LF-160」、「PureLAMP heater」を6月1日に発売した。
 このキットは、栄研化学が開発した遺伝子増幅法であるLAMP法を利用して、前処理をしていない喀痰から約10分でDNAを抽出できるのが特徴。従来の検査法だと、1~2時間かかるNALC-NaOH処理の後に、DNA抽出の作業で40~50分を要するのが普通だった。
 検出においては、結核菌に特異的な遺伝子配列を認識するプライマーを用いた結核菌遺伝子の増幅反応により、結核菌の有無を判定する。検査時間は、核酸抽出に約10分、増幅反応が約40分だ(67.0℃)。濁度測定装置で増幅の有無を検出するため、電気泳動を必要としない。測定には、リアルタイム濁度測定装置か、「Loopamp 蛍光測定部付恒温装置LF-160」などの紫外線照射装置を用いる。
 「Loopamp 結核菌群検出試薬キット」の標準小売価格は1キット48テスト分で5万7600円。「Loopamp 結核菌群検出試薬キット」は1キット96テスト分で9万6000円、「Loopamp PURE DNA抽出キット」は1キット90テスト分で8万6400円、「Loopamp 蛍光測定部付恒温装置LF-160」は68万円、「PureLAMP heater」は31万7000円となっている。

14.国内のPPI3剤、骨折リスクの増加について追記
米国では2010年9月に添付文書へ盛り込み
日経メディカル2011年6月2日

プロトンポンプ阻害薬(PPI)であるランソプラゾール(商品名タケプロン)、オメプラゾール(同オメプラール)、ラベプラゾール(同パリエット)の3剤の添付文書が改定され、「その他の注意」欄に骨折リスクの増加の可能性が追記された。
 海外で行われた複数の観察研究において、PPIを服用していた患者群は、非服用患者群に比べて股関節骨折、手関節骨折、脊椎骨折のリスクが高まることが指摘されていた。特に、PPIを1年以上の長期にわたり使用したり、高用量使用したりした患者では、骨折リスクが高かった。
 2010年9月、米食品医薬品局(FDA)は、こうした観察研究のレビュー結果に基づいて、PPIによる骨折リスク増加の可能性について安全性情報を発出。2010年9月にはすべてのPPIの添付文書に追記された。こうした流れなどを受け、5月16日、国内でPPIを製造販売する製薬企業は添付文書を自主改訂。「使用上の注意」の「その他の注意」欄に骨折リスク増加の可能性が盛り込まれた。
 今のところ、PPIの服用で骨折リスクが増加する機序ははっきりしていない。PPIにより胃内のpHが上昇し、カルシウム吸収が抑制される結果、骨折リスクが増加するという見方があるものの、それを否定する見解もあり、結論は出ていない。また、骨折リスクが高まる可能性が指摘されたからといって、保険適用上、PPI服用者であることを条件に骨代謝マーカーを測定することはできない。
 今回の改訂では、オメプラゾールの添付文書の「その他の副作用」欄に低マグネシウム血症(頻度不明)が盛り込まれたほか、ランソプラゾールの添付文書の「その他の副作用」欄に大腸炎(頻度不明)が追記されるなどした。大腸炎は、腸管粘膜に縦走潰瘍、びらん、易出血などの異常を認める報告が国内で数十例集まったことを受けてランソプラゾールの添付文書に追記された。大腸炎が認められた場合でも、基本的に服用を中止すれば、回復・軽快しているという。

15.重症喘息 Vol.2 明らかになってきた喘息重症化の機序
日経メディカル2011年6月3日

喘息の発症や重症化に気道上皮や気管支平滑筋などの各組織がどのように関わっているのかについても研究が進んでいる。
発症に気道のバリア機能が関係
 日本大学総合内科准教授の権寧博氏は、喘息と気道上皮のバリア機能の関係を研究している。
 喘息のアレルギー性の気道炎症は、外から侵入する抗原や病原体などの様々な刺激により、気道上皮細胞上の自然免疫受容体が活性化されることにより、Th2が優位になって引き起こされると考えられている。近年、喘息の発症に、気道上皮細胞のバリア機能の脆弱性が関係している可能性が指摘されている。
 気道上皮のバリア機能は、細胞の立体構造と細胞間を結ぶ蛋白の機能によって規定される。権氏は、特別な処理により、気道上皮細胞を結合する蛋白を分解すると、ウイルス感染に対するケモカインの産生や樹状細胞の活性化を促す物質の産生が著しく亢進することを実験により確認している。バリア機能が脆弱な場合は、通常よりも外から物質が侵入しやすく、気道上皮の炎症反応がより一層激しくなる可能性があるというわけだ。
 バリア機能が脆弱な患者の気道上皮細胞が度重なるウイルス感染や炎症により傷害され、修復が正常に行われないことで、免疫機能の変調や環境物質に対する過敏性の発現、慢性持続性気道炎症による気道の構造変化が引き起こされている可能性もある。権氏は「気道上皮のバリア機能の改善が喘息治療の戦略の1つになる可能性がある」と考え、治療薬の探索を行っている。
ステロイドがバリア機能を修復
 さらに権氏は、ステロイドに気道上皮細胞のバリア機能を修復する効果があることも明らかにしている。気道上皮細胞を培養する際にステロイドを添加すると、添加しない場合に比べて、物質の透過を防ぐ機能(経上皮抵抗値)が有意に上昇しており、バリア機能の形成が促進された(図4)。


色覚異常の眼

図4●ステロイドによる上皮バリア機能修復作用(権氏による)
気道上皮細胞を培養する際にステロイドを添加すると、添加しない場合に比べて物質の透過を防ぐ機能(経上皮抵抗値)が有意に上昇しており、バリア機能の形成が促進された。
 この結果について権氏は、「吸入ステロイド薬の治療効果には、炎症を抑える効果だけでなく、バリア機能を改善する効果も含まれている可能性があるのではないか」と話す。
杯細胞が増生して粘液分泌が亢進
 気道上皮の表面を覆う気道粘液は、外界からの刺激に対して物理的な防御機能や免疫機能を担っている。しかし、喘息患者はもともとリモデリングなどにより気道が狭窄しているのに加え、ムチンを主成分とした気道粘液の量が持続的に増加し、これが粘液栓として気道を閉塞させることで重症発作や喘息死の原因になる。ここに注目し研究を行っているのが、東京女子医科大学第一内科教授の玉置淳氏だ。
 写真1は、患者の気道に放射性同位元素であるテクネシウムを吸入させ、その肺内分布を観察したもの。喘息の患者は末梢が閉塞しており、空気が届いていない。また、喘息死症例の剖検所見では、末梢気道の気管支内腔が粘稠な粘液によって閉塞していることが確認されている(写真2)。

写真1●重症喘息患者における肺スキャニング画像所見(玉置氏による)
喘息患者は末梢が閉塞しており、空気が届いていない。

写真2●喘息死症例の末梢気道の剖検所見(玉置氏による)
末梢気道の気管支内腔が粘稠な粘液によって閉塞している。
喘息患者の気道で見られる粘液分泌亢進には、気道上皮層に存在する杯細胞の増生が大きく影響している。玉置氏は「健常人の気道上皮層では線毛細胞と杯細胞の割合は5対1程度だが、喘息の患者では、杯細胞が異常に増えている人が存在する。その人は粘液の量が著しく増加している」と説明する(写真3)。

写真3 ●喘息気道上皮層における杯細胞増生(玉置氏による)
 この杯細胞の増生がどのように起こるのかについては、気道分泌亢進の2ステップセオリーが2006年に提唱されている(図5)。写真3の線毛細胞が杯細胞に置き換わり上皮層のほとんどが杯細胞になるという現象はこうして起こっていると考えられている。

図5●杯細胞増生の機序(2ステップセオリー)(玉置氏による)
喘息を発症し、TGF-αやオキシダントなどの様々な刺激により線毛細胞の上皮成長因子受容体(EGFR)が活性化すると、Bcl-2という蛋白が誘導されてアポトーシスが抑制される(ステップ1)。こうして細胞の寿命が延長したところにIL-13が入ると、ムチン蛋白をコードする遺伝子の1つであるMUC5ACが発現し、線毛細胞が杯細胞に分化転換する(ステップ2)。
 玉置氏は、「現在は、去痰薬などの対症療法しかないが、将来的には気道粘液の分泌亢進そのものを治療するような薬剤を開発したい」と話し、その候補として、2ステップセオリーの機序に基づき、MUC遺伝子の発現を抑える薬剤やSTAT6を抑制する薬剤などを挙げる。
抗IL-17抗体でリモデリングを治療
 重症喘息の患者では、慢性的な炎症を繰り返すことにより、気道粘膜の線維化や平滑筋の肥厚、粘膜下腺の過形成などが起こり、気道が狭窄したまま元に戻らなくなるリモデリングの状態を呈している人が多い(写真4)。リモデリングが進むと、小さな発作でもすぐに呼吸が困難になる。また、吸入ステロイド薬などの効果も得られにくく治療に難渋する例が少なくない。

写真4●喘息患者の気道の形態学的変化(提供:福島県立医科大学呼吸器内科教授の棟方充氏)
左は正常気道所見。右はリモデリングを起こした気道所見。気道壁の線維化が起こり、平滑筋や基底膜が肥厚している。
慶應義塾大学呼吸器内科准教授の浅野浩一郎氏は、「一部のリモデリングは不可逆的で治療が非常に困難と考えられている。リモデリングが進展する機序を解明し、どのように治療につなげることができるかが世界的に研究されている」と話す。
 まず、浅野氏が注目するのが、T細胞の1つであるTh17細胞をターゲットにしたリモデリングの進展予防薬だ。
 喘息ではT細胞の分化がTh2に偏っていると考えられているが、近年、喘息の悪化にTh2細胞だけでなく、Th17細胞とこれが産生するサイトカインであるIL-17が関係している可能性が明らかになってきた。また、最近になってTh17細胞はリモデリングを進展させることも明らかになり、重症患者ほど血清中のIL-17が高値であることも確認されている。
 Th17は乾癬や関節リウマチ、炎症性腸疾患などの自己免疫疾患を悪化させる因子であることが分かっており、複数の製薬企業がIL-17を標的とする抗体医薬を開発している。現在、乾癬や関節リウマチなどを対象に治験が進行中だ。「今後、喘息への効果についても、研究が進められていくと考えられる」(浅野氏)。
肥厚した平滑筋をラジオ波で焼灼
 一方、既に形成された平滑筋の肥厚を治療する方法として期待されているのが、気管支熱形成術(bronchialthermoplasty)だ(図6)。

図6●The Alair Bronchial Thermoplasty System(Asthmatx社)による気管支熱形成術
気管支鏡に専用の器具を装着し、ラジオ波熱エネルギーで気管支を10 秒程度、熱焼灼する。
 これは気管支の平滑筋をラジオ波により熱焼灼する治療法。気管支鏡の先に紡錘型の電極が付いた専用の器具を装着し、気管支に接触させながら、低電位のラジオ波エネルギーで焼灼する。焼灼により気管支上皮や血管などは一時的に傷害を受けるものの再生する。これに対し、平滑筋は熱により縮小あるいは消失するという。なぜ気管支平滑筋だけが熱によって選択的になくなるのかはまだ分かっていない。
 気管支熱形成術については、日本での実施例はまだないものの、海外では2000年ごろからヒトに対する臨床試験がいくつか行われている。
 米国やブラジル、英国など世界6カ国30施設で行われた「Air2 Trial」では、ブデソニド1000μg/日以上と長時間作用性β2刺激薬(LABA)を吸入している重症喘息患者288人を、「気管支鏡のみを行う群」と「気管支鏡+気管支熱形成術を行う群」に割り付けて検討した(無作為割付、一重盲検化試験)。その結果、気管支熱形成術を行った群でQOLの改善や増悪の減少、ER受診の減少といった効果が有意に見られた(CastroM et al: Am J Respir Crit Care Med2010;181:116-24.)。
 主な副作用としては、呼吸器合併症が高頻度に起こったが、その半数は処置後1週間で治癒したと報告されている。呼吸機能に関しては有意な効果は得られなかった。
 浅野氏は「Th17細胞に関連するサイトカインを標的とした治療薬や気管支平滑筋を直接の標的とした治療などにより、リモデリングが治療できるようになれば、重症喘息の治療は非常に行いやすくなるだろう」と話している。

16.妊娠初期の第2世代抗てんかん薬曝露は出生異常を増やさない
JAMA誌から
日経メディカル2011年6月3日

第1世代の抗てんかん薬の胎内曝露は出生異常リスクを約3倍に高めることが明らかになっている。だが、第2世代抗てんかん薬の胎児に対する影響は明確になっていない。このほどデンマークStatens Serum InstitutのDitte Molgaard-Nielsen氏らが行った過去最大規模のコホート研究で、妊娠初期にそれらの薬剤を使用しても、胎児への悪影響を心配する必要はないことが示された。論文は、JAMA誌2011年5月18日号に掲載された。
 妊娠中のてんかん治療は慎重に行う必要がある。1990年代までてんかん治療に中心的に用いられていたフェノバルビタール、フェニトイン、バルプロ酸、カルバマゼピンなどの薬剤については、出生異常リスクを上昇させることが知られている。だが、それ以降に承認された第2世代の抗てんかん薬の曝露が胎児に及ぼす影響を調べた研究はわずかしかなかった。
 そこで著者らは、デンマーク国民を対象とする集団ベースのコホート研究を行い、妊娠初期に第2世代の抗てんかん薬の曝露を受けた胎児の主要な出生異常リスクを調べることにした。
 1996年1月1日から2008年9月30日までに同国内で生まれた生産児とその母親に関する情報を、出生登録、患者登録、調剤記録などの医療関連データベースから抽出した。
 出生異常は、入院または救急部門受診時に診断されたケースとし、欧州先天異常監視機構(EUROCAT)の分類に基づいて主要な出生異常の患者を選出した。染色体異常、遺伝性疾患、原因が明らかな先天異常は除外した。
 国民登録から、母親の年齢、出産経歴、出身国、妊娠時の住所、学歴、社会経済的地位、妊娠中の喫煙、先天異常児出産歴などの情報を得た。また、患者登録と調剤記録を調べて、妊娠初期の抗てんかん薬使用の有無を調べた。
 主要アウトカム評価指標は、妊娠初期の抗てんかん薬曝露による生後1年以内の主要な出生異常に設定した。
 計83万7795人の生産児を分析対象とした。うち1万9960人(2.4%)が生後1年間に主要な出生異常と診断されていた。
母親の妊娠初期に第2世代抗てんかん薬のラモトリギン、オキシカルバゼピン、トピラマート、ガバペンチン、レベチラセタムに曝露していた小児は1532人で、うち49人(3.2%)が主要な出生異常との診断を受けていた。一方、抗てんかん薬曝露がなかった83万6263人の小児のうち、1万9911人(2.4%)が主要な出生異常と診断されていた。妊娠初期までのてんかんの診断や、妊娠初期の第1世代抗てんかん薬の使用などで調整した抗てんかん薬曝露小児の有病割合オッズ比は、0.99(95%信頼区間0.72-1.36)となった。
 抗てんかん薬のそれぞれについて分析したが、すべてにおいて有意なリスク上昇は認められなかった。ラモトリギンに曝露した1019人では、主要な出生異常が認められたのは38人(3.7%)で、調整有病割合オッズ比は1.18(0.83-1.68)。オキシカルバゼピン曝露児では、393人中11人(2.8%)に出生異常が見られ、調整有病割合オッズ比は0.86(0.46-1.59)になった。同様に、トピラマート曝露児では、108人中5人(4.6%)で、1.44(0.58-3.58)。ガバペンチン(59人)とレベチラセタム(58人)曝露児の主要な出生異常はそれぞれ1人(1.7%)と0人だった。曝露小児の数が少なかった薬剤については、小さなリスク上昇が隠れている可能性を否定できないため、より多くの曝露者を対象にさらなる安全性確認を行う必要があると考えられた。
 続いて著者らは、さまざまな感度解析を行ったが、これらの第2世代抗てんかん薬曝露と主要な出生異常の間に有意な関係は見られなかった。
 デンマークの生産児においては、妊娠初期にラモトリギン、オキシカルバゼピン、トピラマート、ガバペンチン、レベチラセタムに曝露した児に主要な出生異常リスクの上昇は認められなかった。
 原題は「Newer-Generation 18 and the Risk of Major Birth Defects」

17.初心者によるAirtraqとMacintosh咽頭鏡での比較
【原題】Intubation with the Airtraq vs. Macintosh Laryngoscope by Novices
日経メディカル2011年6月3日

Intubation times were shorter and glottic views were better with the Airtraq.
The Airtraq is an optical laryngoscope that uses lenses, mirrors, and a lightemitting diode to visualize the trachea indirectly. In a clinical trial in Italy, 108 elective surgery patients were randomized to undergo intubation with a Macintosh direct laryngoscope or an Airtraq laryngoscope by first-year anesthesia residents who had no prior experience using either device. Before randomization, each resident received a 2-hour demonstration of both laryngoscopes and practiced on a manikin; each resident used one device throughout the study.
Mean time to intubation was significantly less with the Airtraq than the Macintosh laryngoscope (40 vs. 50 seconds). The Intubation Difficulty Scale score (table) was ≦1 (a score of 0 = ideal intubation) in significantly more Airtraq than Macintosh intuba - tions (76% vs. 37%). A grade I Cormack- Lehane glottic view was obtained in significantly more patients in the Airtraq group than the Macintosh group (87% vs. 46%). Optimization maneuvers to improve glottic view were required significantly less frequently with the Airtraq (2% vs. 33%).
COMMENT
In this group of novice clinicians, the Airtraq outperformed the Macintosh laryngoscope. These findings augment similar results from a study that evaluated use of the devices by experienced intubators in patients with difficult airways (Anaesthesia 2008; 63:182). The Airtraq is inexpensive, has a rapid learning curve, and likely provides superior intubating conditions to direct laryngoscopy, even for novices.
― Emily L. Brown, MD, and Ron M. Walls, MD, FRCPC, FAAEM, Journal Watch Emergency Medicine
Di Marco P et al. Learning curves of the Airtraq and the Macintosh laryngoscopes for tracheal intubation by novice laryngoscopists: A clinical study. Anesth Analg 2011 Jan; 112:122.

18.2008年英国NICEの勧告による、歯科治療での抗菌薬予防的投与中止の影響
CareNet2011年6月3日


高齢者の転倒の危険性

感染性心内膜炎のリスクが高いと思われる患者に対する抗菌薬の予防的投与は、いまだ多くの国で行われているが、英国国立医療技術評価機構(NICE)は2008年3月に、歯科の侵襲的治療に先立って行われる同抗菌薬予防的投与の完全中止を勧告した。シェフィールド大学臨床歯科学部門のMartin H Thornhill氏らは、このNICEガイドライン導入前後の同処置変化および感染性心内膜炎発生率の変化を調査した。BMJ誌2011年5月21日号(オンライン版2011年5月3日号)掲載より。
ガイドライン後、予防的投与は78.6%減少、症例・関連死の増加傾向がストップ
英国では全入院患者について、1次的退院診断名と最大12の2次的診断名がデータベース化されている。Thornhill氏らは、そのデータから、1次的退院診断名および2次的診断名として、急性または亜急性の感染性心内膜炎のデータがある患者を対象に、ガイドライン導入前後の比較研究を行った。
主要評価項目は、予防的投与に用いられたアモキシシリン(商品名:サワシリンなど)3g単回経口投与またはクリンダマイシン(同:ダラシン)600mg単回経口投与の1ヵ月間の処方数、感染性心内膜炎の毎月の症例数、同疾患関連による病院死または口腔レンサ球菌によると考えられる感染性心内膜炎の症例数とした。
結果、NICEガイドライン導入後、抗菌薬予防的投与の処方数は、月平均1万277例(標準偏差:1,068)から2,292例(同:176)と、78.6%(P<0.001)減少という有意に大きな変化がみられた。
一方で、ガイドライン導入前にみられていた感染性心内膜炎の普遍的な増加傾向が、導入後は一転してみられなくなっていた(P=0.61)。
非劣性試験の結果、ガイドライン導入後、症例増加については9.3%以上、また感染性心内膜炎関連の病院死増加については12.3%以上を削減した可能性が示された。
ハイリスク患者への予防的投与についてはさらなる検証を
Thornhill氏は、「NICEガイドライン導入後、抗菌薬予防的投与の処方は78.6%も減少したにもかかわらず、導入後2年間の感染性心内膜炎の発症例または死亡率の増加を大きく削減していた。このことはガイドライン支持に寄与するが、今後もデータのモニタリングを行い、さらに臨床試験によって、特にハイリスク患者を感染から守るには抗菌薬予防的投与が有用であるのかどうか決定する必要がある」と述べている。

19.初発心筋梗塞後のアスピリン+PPI、非PPI併用と比べ心血管イベントリスク1.46倍
CareNet2011年6月3日

抗血栓薬とプロトンポンプ阻害薬(PPI)との併用は抗血栓効果を減弱し心血管リスクを高めるとの報告に大きな注目が集まっているなか、デンマーク・コペンハーゲン大学病院循環器部門のMette Charlot氏らが、アスピリンとPPIの併用による心血管リスクについて、同国内診療データを基に後ろ向き解析を行った。初発心筋梗塞後で同併用を受けている患者について調査した結果、有害心血管イベントリスク上昇との関連が認められたと報告している。BMJ誌2011年5月21日号(オンライン版2011年5月11日号)掲載より。
デンマーク国内30歳以上の診療データを基に後ろ向き傾向スコア適合研究
Charlot氏らは、初発心筋梗塞後でアスピリン治療を受けている患者の重大心血管イベント発生について、PPIの影響を評価することを目的に、デンマーク国内全病院の診療データを基にした後ろ向き傾向スコア適合研究を行った。
被験者は、1997~2006年の間に30歳以上で、初発心筋梗塞を発症し退院後30日間生存、その間にアスピリンの処方を受けた全患者とし、退院後1年間追跡した。クロピドグレル(商品名:プラビックス)の処方を受けた患者は除外した。
主要転帰は、心血管死・心筋梗塞再発・脳卒中の複合エンドポイントとし、PPI使用との関連をKaplan-Meier分析法、Cox比例ハザードモデル、傾向スコア適合Cox比例ハザードモデルを用いて解析を行った。
PPI併用者の特徴は、高齢、女性、複数投与、より多くの共存症
試験適格患者は1万9,925人だった。そのうち3,366人(16.9%)に複合エンドポイント(心血管死・心筋梗塞再発・脳卒中)が認められた。
試験適格患者のうち、PPI併用者は4,306例(21.6%)だった。PPI併用者は非併用者と比べ、高齢で、女性が多く、複数の薬物併用投与を受けており、より多くの共存症を有していた。
時間依存型解析による、PPI併用者の非併用者に対する複合エンドポイント発生のハザード比は1.46(95%信頼区間:1.33~1.61、p<0.001)だった。
傾向スコア適合モデル(8,318人)に基づく同ハザード比は1.61(同:1.45~1.79、p<0.001)だった。
また感度解析の結果、アスピリンとH2ブロッカー併用ではリスク上昇との関連は示されなかった(ハザード比:1.04、95%信頼区間:0.79~1.38、p=0.78)。

20.重症下肢虚血へのNV1FGF、大切断術までの期間と死亡率改善せずTAMARIS第Ⅲ相試験

文献:Belch J et al.Effect of fibroblast growth factor NV1FGF on amputation and death: a randomised placebo-controlled trial of gene therapy in critical limb ischaemia.The Lancet, Early Online Publication, 31 May 2011.
 重症下肢虚血患者525人を対象に、非ウイルス性線維芽細胞増殖因子発現プラスミド(NV1FGF)筋注が1年後の転帰に及ぼす影響を無作為化プラセボ対照試験で検討。大切断術施行率または死亡率は、プラセボ群86人(33%)、NV1FGF群96人(36%)で、大切断術施行までの期間および死亡率に群間差は見られなかった。

21.J&J's Prostate Cancer Drug Extends Life While Spurring $5 Billion Market
Bloomberg2011年6月2日

Dennis Prestholdt credits the past three years of his life to Johnson & Johnson (JNJ)'s Zytiga, the first prostate cancer pill to win U.S. marketing approval in a family of treatments that offer new ways to stymie the male hormones that fuel tumor growth.
Prestholdt, 67, a retired engineer at Honeywell International Inc., began taking Zytiga in 2008 as part of a clinical trial. On April 28, the drug was cleared for sale and, within five years, may generate $2.1 billion a year, said Jami Rubin, a Goldman Sachs Group Inc. analyst in New York.
The J&J drug may be a harbinger, said Eric Schmidt, a Cowen & Co. analyst. Similar medicines from Medivation Inc. (MDVN) and Takeda Pharmaceutical Co. will report study results this weekend at the American Society of Clinical Oncology meeting in Chicago. If approved, they would combine with Zytiga and other treatments to boost the market for prostate cancer therapies to $5 billion by 2015 from less than $1 billion now, Schmidt said.
"It's stunning how much innovation has taken place in the last five to six years," Schmidt said in a telephone interview. "It is never a great time to be a prostate cancer patient, but it sure beats a few years ago when the pipeline was barren."
While these drugs don't cure the disease, the therapies give doctors options to help patients live longer, said Charles Ryan, a medical oncologist and prostate cancer researcher at the University of California, San Francisco.
Tripling Survival Time
"If you go back to 1985 and ask what happened to a guy with advanced prostate cancer who went on hormone therapy, the answer is he lived about 12 months," said Ryan, who is treating Prestholdt. Using treatments approved in the past year, "you can probably triple that," he said in an interview.
Medivation's drug, called MDV3100, "has the potential to really add to the mix," Ryan said.
The medicine from the San Francisco-based company, developed with Astellas Pharma Inc. (4503) of Tokyo, may win U.S. approval by 2013 and reach annual sales of $1.7 billion by 2017, said Howard Liang, a Leerink Swann & Co. analyst in Boston.
The Millennium unit of Osaka, Japan-based Takeda is testing TAK700, a product similar to Zytiga, in late-stage trials that may be completed by 2013 or 2014, Nancy Simonian, Millenium's chief medical officer, said in a telephone interview.
About 218,000 U.S. men are diagnosed with prostate cancer and 32,000 die each year from the disease, according to the American Cancer Society. If a tumor is confined to the prostate, the walnut-sized gland between the bladder and urethra, patients may seek surgery or radiation to eliminate it. Or they may do nothing because a slow-growing prostate tumor may not alter an older man's life expectancy.
Cancer Spread
In about 15 percent of men with prostate tumors, the cancer will spread, according to the National Cancer Institute. For these patients, no cure exists. Treatments aim to keep the testicles from producing testosterone and other male hormones known as androgens, which prostate cancer cells use to grow.
One way is to surgically remove the testicles. Another treatment is a form of chemical castration called androgen deprivation using drugs such as Abbott Laboratories' Lupron or AstraZeneca Plc's Casodex.
These drugs "always work, but over time the treatment fails, usually after two years or sometimes longer," said Matthew Smith, an oncologist and prostate cancer specialist at Harvard Medical School in Boston.
The effort to block testosterone fails when the adrenal gland or the tumor begins making small amounts of androgen that kick-start new cancer growth, Ryan said. In the past, there was no way to stop that androgen.
New Theory
Zytiga from New Brunswick, New Jersey-based J&J changed the thinking by targeting an enzyme called CYP17 that helps make androgens outside the testicles. Stop it and you cut off a tumor's androgen "fuel supply," Ryan said.
Hormone therapy kept Prestholdt's illness in check for 10 years before his levels of PSA, a protein associated with prostate cancer, began to climb, signaling the disease was again on the march. He conducted research on the Internet and learned about Ryan's clinical trial of Zytiga, then known as abiraterone acetate. He e-mailed the doctor, visited, and in early 2008 began taking the pill as part of the study.
Given to patients with advanced prostate cancer who had stopped responding to standard hormone treatments and chemotherapy, Zytiga boosted survival from 11 months to 15 months, a study found.
PSA Levels Plunge
Prestholdt and patients in a smaller trial received the pill before getting chemotherapy and many got more benefit. Within two months of starting treatment, Prestholdt's PSA level plunged to zero, where it remains 40 months later, Ryan said.
Medivation's drug was discovered by researcher Charles Sawyers at the University of California, Los Angeles. He found what he calls the chief culprit in prostate cancer -- proteins known as androgen receptors that sit on the surface of tumor cells and act to switch on cancer-promoting processes.
"The androgen receptor is the business end of this whole pathway," Sawyers, who now works at Memorial Sloan-Kettering Cancer Center in New York, said in a telephone interview. "It's an oncogene" -- a cancer-promoting gene -- "for prostate cancer that turns on a whole repertoire of other genes."
Sawyers and his team looked for a compound to block the receptor. The result was the drug now known as MDV3100. Sawyers told David Hung, Medivation's chief executive officer and an old medical school classmate, about his findings, and Hung licensed the rights and put the medicine into clinical trials.
Early Studies
An early stage trial of 140 men showed that after 12 weeks on the drug, PSA levels were cut in half in 62 percent of those who hadn't been treated with chemotherapy and 51 percent of those who had, according to a company presentation in April. Takeda's experimental medicine reduced PSA levels by half or more in as many as 63 percent of 96 men who hadn't previously received chemotherapy, according to an early study to be presented at the cancer meeting.
MDV3100 acts on the most important driver of prostate cancer growth, while Zytiga exercises an indirect effect, knocking down testosterone levels to keep the androgen receptor from turning on, Hung and Sawyers said. Having multiple treatments may provide alternatives when tumors become resistant to one drug and stop responding, Ryan said.
"If you have drugs that work on different mechanisms, you can go from mechanism A to B to C and hit the cancer at three different weak points, from different angles," Ryan said.
J&J's drug may boost blood pressure, lower potassium and increase fluid retention, raising the risk of heart disease. To reduce these risks, patients take it with steroids.
Prestholdt also manages side effects such as fatigue and regular hot flashes normally associated with female menopause. A thick, absorbent T-shirt and a sense of humor help, he said. So does staying active.
"I'm basically enjoying my life at this point and hoping I can keep going as long as I can," Prestholdt said.

22.Popular Blood Pressure Meds Not Linked to Cancer, FDA Says
U.S. health authorities complete safety review, exonerate angiotensin-receptor blockers
HealthDay News2011年6月2日


A class of drugs widely used to treat high blood pressure doesn't boost the risk of cancer, as a recent analysis suggested, U.S. health authorities announced Thursday.
The drugs are known as angiotensin-receptor blockers (ARBs) and include medicines such as telmisartan (Micardis), losartan (Cozaar), valsartan (Diovan) and candesartan (Atacand).
The determination comes from the U.S. Food and Drug Administration (FDA), which just concluded a safety review of the drugs.
"It is comforting to have this data to support what we clinically felt was true," said Dr. Joseph Diamond, director of nuclear cardiology at Long Island Jewish Medical Center in New Hyde Park, NY.
FDA undertook the review after a meta-analysis appearing in July 2010 in The Lancet found a "modestly increased risk" -- about 10 percent -- of cancer diagnoses among people taking ARBs, and a smaller increased risk of death from cancer.
Until that report, there had been very little concern about the safety of the drugs.
"It's a drug that's been out for a very long time so we have a lot of clinical experience with it," Diamond said.
In fact, he added, many physicians were skeptical when the Lancet findings were first announced. "That study really was not designed to look for cancer," he said.
Dr. Cheryl Laffer, an associate professor of internal medicine in the Texas A&M Health Science Center College of Medicine, said that she and other physicians weren't worried when that study came out, but many patients were.
"The ARBs are probably the most widely used class of medications for patients with high blood pressure," said Diamond. "They're used in patients with general hypertension and particularly in patients who may have hypertension with diabetes or hypertension with kidney disease."
The drugs are given once a day and have some added benefit in protecting the kidneys from the ravages of high blood pressure and diabetes, he added.
"They're better tolerated than ACE inhibitors [another type of blood pressure medication]" but have the same effect, said Laffer, who is also senior staff of medicine/hypertension at Scott & White in Temple. "Their side effect profile is no bigger than placebo."
The FDA review looked at 31 trials involving a total of more than 155,000 patients who had been randomized to receive either ARBs or another hypertension treatment.
As far as Laffer is concerned, the FDA report is definitive. "I think they did their job. They looked at all analyses which had used ARBs as compared to anything and they found no overall increased risk. They looked at hundreds of thousands of people," she said.
More information
The American Heart Association has more on blood pressure medications.
SOURCES: Joseph Diamond, M.D., director of nuclear cardiology, Long Island Jewish Medical Center, New Hyde Park, NY; Cheryl Laffer, M.D., Ph.D., associate professor of internal medicine, Texas A&M Health Science Center College of Medicine and senior staff of medicine/hypertension, Scott & White, Temple

23.Deadly E. Coli Strain in Europe Should Serve as Warning, Experts Say
Though unlikely to spread to U.S. shores, dangerous strains of bacteria becoming more common
HealthDay News2011年6月2日

The emergence of an unusually dangerous strain of E. coli bacteria in Europe should serve as a red flag for U.S. health officials, experts say.
"Bacteria are constantly mutating and changing. They're not necessarily becoming more severe, but they are becoming more different," said Dr. Bruce Hirsch, an attending physician in infectious diseases at North Shore University Hospital in Manhasset, N.Y. "The fact that a strain can pop up like this and cause hundreds of cases and scores of mortalities [shows that] we have to be ever ready for the emergence of new strains."
Hirsch added that he thought it was "extremely unlikely" that this particular strain of E. coli would cross the Atlantic. One possible reason: little produce -- believed to be the source of the contamination -- is imported to the United States from Europe.
"So far, it looks like a European problem," added Vernon Tesh, associate chair of microbial and molecular pathogenesis at the Texas A&M Health Science Center College of Medicine in Bryan.
In Europe, the E. coli outbreak has killed 18 people and sickened at least 1,600, primarily in northern Germany, which appears to be the epicenter of the problem. The illness is unusually severe, with some 500 -- or nearly a third of those affected -- developing a potentially life-threatening kidney problem called hemolytic uremic syndrome.
This compares to about 10 percent of people developing acute renal failure from the more common form of E. coli 0157:H7, Tesh said. The German strain is 0104:H4.
There have been a handful of cases reported in the United States, but only among travelers who have returned from Germany.
The new strain is also unusual in that it seems to be hitting primarily women and adults rather than children and the elderly.
"This one is new, and it's much more severe," said Hirsch.
"It's alarming," Tesh added. "We really don't want to deal with this microorganism."
Early research suggests that the new lethal strain evolved from two different E. coli bacteria with aggressive genes.
"These E. coli are extremely plastic [flexible] in their genome. They're able to move pieces of DNA around so they can acquire new genes," Tesh said. "It looks to me that we're seeing is a strain of E. coli that has acquired not only the toxin gene but it's acquired a set of genes that allows it to adhere quite efficiently to the human intestinal tract."
Consumers should take the same precautions with food they always have, Tesh advised, which means keeping meat, particularly raw hamburger or raw beef, separate from other foods, washing cutting boards after they've had meat on them and washing fruits and vegetables thoroughly.
According to the U.S. Centers for Disease Control and Prevention, E. coli is a common bacteria that lives in the intestines of animals and people. There are many strains of E. coli. Most are harmless.
But other strains, such E. coli O157:H7 can cause sickness. Some people, especially children under 5 and the elderly, can become very sick. The infection damages their red blood cells and their kidneys. This only happens to about 1 out of 50 people, but it is serious. Without hospital care, they can die. See a doctor right away if you think you may have gotten sick from E. coli O157:H7, the CDC advises.
More information
The U.S. Centers for Disease Control and Prevention have more on E. coli.
SOURCES: Vernon Tesh, Ph.D., professor and associate chair, microbial and molecular pathogenesis, Texas A&M Health Science Center College of Medicine, Bryan; Bruce Hirsch, M.D., attending physician, infectious diseases, North Shore University Hospital, Manhasset, N.Y.

24.More Stroke Patients Get Clot-Busting Drug But Barriers Remain
Getting people to seek immediate treatment is a major hurdle, experts say
HealthDay News2011年6月2日

Use of a life-saving clot-busting drug to treat ischemic strokes nearly doubled from 2005 through 2009, but the rates still remain too low, a new study finds.
Acute ischemic stroke occurs when a blood clot cuts off blood supply to the brain. Tissue plasminogen activator (tPA) is the only thrombolytic (clot-dissolving) drug approved to treat this type of stroke in the United States, and it can stave off death and lasting disability, but only if it is administered within 3 to 4.5 hours of stroke onset.
"Overall, tPA treatment rates are improving, but the proportion of ischemic stroke patients receiving the therapy remains very small," said study author Dr. Opeolu Adeoye, an assistant professor of emergency medicine and neurosurgery at the University of Cincinnati in Ohio. "The delayed hospital arrival in the majority of stroke patients is probably the most important factor contributing to low treatment rates."
The findings are published June 2 in the journal Stroke.
In the study, researchers used Medicare records and pharmacy billing codes to see if tPA use had increased in response to measures aimed at improving access to this treatment.
In 2005, 1.1 percent to 1.4 percent of acute ischemic stroke patients received a thrombolytic drug, and 3.4 percent to 3.7 percent received one in 2009.
But after adjusting the numbers to account for billing or coding errors, the researchers found that as many as 5.2 percent -- or about 36,000 of the 700,000 Americans who had an ischemic stroke in 2009 -- received tPA. The study did not track individuals after hospital discharge, so it does not provide any data on how they fared following treatment. The presumption is that the tPA did preserve function and prevent lasting stroke-related disability.
"Increasing public awareness of stroke signs and symptoms, and earlier hospital arrival by stroke patients remain important goals for improving treatment rates further," Adeoye said. "The treatment can only be given in the first few hours after a stroke, but many patients delay seeking care, hoping the symptoms will go away," he noted.
"If someone is suspected of having a stroke, 911 should be called and the person immediately transported to the nearest stroke-ready emergency department," Adeoye explained.
Dr. Irene Katzan, director of the Primary Stroke Center at the Cleveland Clinic in Ohio, said that the new study is great news and confirms what she has seen in her practice. It is gratifying to see that slowly things are moving along, she added.
In stroke care, the mantra is the sooner the better when it comes to tPA use, but a lot has to happen in a very short period of time. Also, some strokes may occur during sleep so the time of onset of symptoms may be unknown, experts have noted.
Stroke symptoms may include sudden numbness or weakness of the face, arm or leg (particularly on one side of the body), trouble speaking or understanding speech, sudden vision problems, sudden trouble walking, dizziness or balance issues, and a severe headache with no other cause.
If someone has a stroke and 911 is called, the ambulance must get them to a stroke center as soon as possible, Katzan said, and there must be processes in place in the hospital to evaluate them rapidly. She said tPA can't be used in bleeding strokes or in individuals taking blood-thinning drugs, with high blood pressure or high blood sugar (glucose) levels. Also, there are state mandates that direct emergency medical services to take patients with acute strokes to the closest stroke center.
"Then the patient would fly through the emergency room, get evaluated with a CAT scan and have blood work within minutes, and if they are a candidate, the intravenous tPA is started," Katzan said.
For this to occur, "everything has to be working correctly," she explained.
When the drug is administered in the right patient, it can work wonders. "Ideally, the person's stroke symptoms are minimal to none three months after the stroke," Katzan said.
Dr. Roger Bonomo, director of stroke care at Lenox Hill Hospital in New York City, said that although there is room for improvement, "it's good news that tPA is being used more."
But obstacles remain. "We need to get people to come to the hospital sooner rather than waiting a while to see if the stroke symptoms get better on their own," he said.
More information
Find out about stroke's warning signs at the American Heart Association.
SOURCES: Opeolu Adeoye, M.D., assistant professor, emergency medicine and neurosurgery, University of Cincinnati; Irene Katzan, M.D., director, Primary Stroke Center, Cleveland Clinic; Roger Bonomo, M.D., director, stroke care, Lenox Hill Hospital, New York City; June 2, 2011, Stroke

25.Low-Carb, High-Fat Diets May Not Pose Risk to Arteries
Short-term studies found no harm to vascular health
HealthDay News2011年6月2日


New research suggests that low-carbohydrate diets, with regular exercise as part of the plan, don't appear to harm the arteries, as some experts have feared.
"It's pretty clear low-carb is effective for weight loss," said study author Kerry J. Stewart, director of clinical and research exercise physiology at the Johns Hopkins University School of Medicine and its Heart and Vascular Institute. "The concern has been that because you are eating more fat this is going to put stress on your blood vessels."
So, Stewart and his team evaluated the short-term effects of a low-carb, higher-fat diet after a single meal. The researchers also compared a low-carb diet with a low-fat diet in dieters. In each case, they found no ill effects on blood vessel health.
Stewart is due to present his findings Friday at the American College of Sports Medicine meeting in Denver.
However, one nutrition expert said longer-term research is needed before concluding that high fat intake doesn't hurt blood vessel health.
For the first study, Stewart's team looked at the effects of eating an extremely high-fat McDonald's breakfast. The breakfast had more than 900 calories and 50 grams of fat. "That's half of what you should eat in a whole day," Stewart said.
The researchers then evaluated a marker of arterial stiffness and another measure of blood vessel health, known as endothelial function. "Even after eating this one meal, we didn't find any vascular changes from before to after," he said.
The arterial stiffness, in fact, improved, he noted, although he is not sure why.
Neither study had industry funding; both were financed by the U.S. National Heart, Lung, and Blood Institute.
For the diet study, Stewart assigned 55 men and women who were overweight or obese to the low-carb diet or a low-fat diet. They also had abdominal obesity and a large waist circumference (35 inches or more for women, 40 or more for men). Both are risk factors for heart disease.
The low-carb plan included up to 55 percent fat at the beginning, and phased down to about 40 percent. It had about 15 percent carbs initially, and then went to 40 percent. The other dieters followed the American Heart Association's low-fat diet, with no more than 30 percent fat a day.
Both groups had supervised exercise three times a week.
At the meeting, Stewart will report on 46 dieters, 23 from each group, who lost 10 pounds. "In the low-carb group, they reached the 10-pound loss at 45 days," he said. The low-fat group needed 70 days to shed 10 pounds.
Their calorie intake was similar, whichever diet they were on.
Stewart performed the same blood vessel measures as in the breakfast study. "There were no differences in any of the vascular measures," he said.
The researchers will continue the study for six months. While Stewart cautioned that these are initial findings, he added, "We are pretty confident this is a real result. At the 10-pound weight-loss mark, we don't see any harm to the vasculature."
Stewart said he put on weight a few years ago, went on a low-carb plan while also exercising and dropped 40 pounds. He has kept if off for four years.
While the study is intriguing, long-term research is crucial, said Connie Diekman, director of university nutrition at Washington University in St. Louis and past president of the American Dietetic Association.
"When it comes to the impact on blood vessel functioning, as a registered dietitian I would like to see more studies in healthy and unhealthy subjects and longer-duration studies before concluding that this high-fat intake does not impact blood vessel health," she said, although the study does show that exercise is important. The breakfast study, with its one-time test, does not provide much information about what impact these diets will have long-term, she added.
More information
To learn more about losing weight, visit the U.S. Centers for Disease Control and Prevention.
SOURCES: Kerry J. Stewart, Ed.D., professor, medicine, and director, clinical and research exercise physiology, Johns Hopkins University School of Medicine, and Heart and Vascular Institute, Baltimore; Connie Diekman, R.D., director, university nutrition, Washington University, St. Louis; June 3, 2011, presentation, American College of Sports Medicine annual meeting, Denver

26.Obesity Greater Risk for Fatty Liver Than Alcohol, Study Finds
Moderate amounts of red wine had no ill effect and even improved cholesterol levels, researchers say
HealthDay News2011年6月2日

Obesity and insulin resistance constitute a greater risk for fatty liver disease than moderate alcohol consumption, according to a new study that found drinking modest amounts of red wine posed no greater risk for developing the condition.
For their study, published online May 23 in Annals of Medicine, Swedish researchers instructed 44 people to either abstain from alcohol or drink one (women) or two (men) glasses of red wine a day for three months. At the beginning and end of the three months, the investigators collected blood samples and conducted MRIs to measure the fatty content of participants' livers.
"It turned out that the amount of fat in the liver was linked with obesity and insulin resistance and was almost not at all affected by the red wine. Specifically, after three months, none of the wine drinkers had developed fatty liver or elevated liver transaminases," Dr. Stergios Kechagias, a liver specialist at Linkoping University, said in a news release from the Swedish Research Council.
Moreover, the study found a 16 percent decrease in levels of harmful LDL cholesterol among those who drank the red wine. "There is a strong correlation between moderate intake of alcohol and decreased risk of cardiovascular disease, and our data provides a mechanism for this since LDL cholesterol was lowered to such a large extent," Dr. Fredrik Nystrom, a professor at Linkoping, concluded in the news release.
Because it's known that large amounts of alcohol contribute to liver disease, it was long thought that even moderate consumption might have a harmful effect.
Fatty liver, which is associated with diabetes, high blood pressure and cardiovascular disease, can lead to cirrhosis of the liver, the researchers noted.
More information
The U.S. National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases has more information on fatty liver disease.
SOURCE: Swedish Research Council, news release, May 30, 2011

27.中央社会保険医療協議会 総会(第191回)

28.プレスリリース

1) EHEC outbreak: Increase in cases in Germany

2) FDA: Breast thermography not a substitute for mammography

3) FDA: Treatment with angiotensin receptor blockers for high blood pressure does not increase risk of cancer

4) Autism blurs distinctions between brain regions

5) Statement of Anthony S. Fauci, M.D., and Jack Whitescarver, Ph.D., National Institutes of Health, on the 30th anniversary of the first reported cases of AIDS



These are our most popular posts:

笠間和典 プロフィール - あのひと検索スパイシー

四谷メディカルキューブきずの小さな手術センター減量外科部長。 ... カロライナ脳神経 研究所、. .... 2000年三省会堀江病院 外科病的肥満に対する腹腔鏡下手術をスタート させ、完全腹腔鏡下で胃空腸バイパス術を行う日本で唯一の外科医として活動を開始 ... read more

世界の名医・スーパードクター:健康なまま年をとりたい・・・・

生命の危機につながる病的肥満治療に携わるDr.笠間を中心とした減量手術チームの 治療に密着する。 .... その後、群馬の堀江病院において、病的肥満に対する腹腔鏡下 手術をスタートさせ、完全腹腔鏡下に胃空腸バイパス術を行う日本で唯一の外科医 として ... read more

レビュー担当者 - WeBSurg、腹腔鏡手術の e 手術参考

目標は外科、科学的社会と医療業界、最初オンライン継続的医学教育の腹腔鏡手術 腹腔鏡手術、ノート、ロボットなどの最新動向についての ... 彼の臨床の利益肥満腹腔鏡 (ルー ENY 胃のバイパス) を含んでいる;腹腔鏡下胃、上と下の腸の手術;低侵襲 hiatal 、旁、鼠径部、腹と切開 ... 博士 Lael フォーブス一般外科のバッファロー、ニューヨーク、 ニューヨーク州ロチェスター、コンウェイ、サウスカロライナ慣行します。 ... 博士 フォーブス低侵襲アプローチ消化器外科、乳腺外科、減量の外科のすべての側面を 専門にします。 read more

検索

米ノースカロライナ大学(チャペルヒル)脳卒中センター所長のSouvik Sen博士らは、「2 つの測定値に有意差があれば、四肢の動脈に脂質 ... 顕著な肥満と闘うために減量 手術を検討している人に対して、合併症リスクがこれまで報告されていたよりもはるかに 低いことが、新しい研究によって示唆された。 米オレゴン健康科学大学(ポートランド) 外科教授のBruce Wolfe博士らは今回、胃バイパス手術と腹腔鏡下調節性胃 バンディング術( ... read more

0 件のコメント:

コメントを投稿